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ジェイン・オースティンの『高慢と偏見』を読んでいると、なかばを過ぎたあたりで、末娘のリディアが駆け落ちをして、スコットランドのグレトナグリーンという町に行こうとする件が出てきます。 このグレトナグリーン、イギリス文学ではおなじみの地名で、イングランドでは法律で規制されている駆け落ち婚がスコットランドでは可能であり、イングランドとスコットランドの国境にあるグレトナグリーンまで逃れれば、その場で結婚の既成事実を作り上げられるというのです。 おおよその事情は分かってはいたのですが、イングランドで禁止されているというのはどういうこと?スコットランドで可能なのはなぜ?スコットランドで婚姻して、それはイングランドでも有効なの?などなど、疑問はたくさんありましたが、真剣に調べてみることもなく、そのままなんとなく分かったつもりになっていました。 その辺りの事情を詳細に調べ上げ、法律的な問題、過去や現代の駆け落ち婚事情、文学作品での実例など、くわしく解説してくれるのがこの『イギリス式結婚狂騒曲』なのです。 サブタイトルに「駆け落ちは馬車に乗って」とあるように、正に馬車に乗ってスコットランドまで逃げようとするカップルの話で、文学作品の例として、件のリディア・ベネットも出てきます。 イギリス文学に興味のある方はぜひご一読を。 ところで、『高慢と偏見』は、さすがにオースティンの代表作だけあって、複数の翻訳がありますが、いちばん読みやすいと思われるのはちくま文庫版です。 この訳者はオースティンの長編完訳を目指しているようですが、読みやすい訳文と適切な注解で、私も愛読していますので、ぜひ完結させて欲しいものです。 それから、ちくま文庫版と同じ訳が、ダウンロードできる電子テキスト版であるようです。 |
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