『山猫』は映画も小説も
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作成日時 : 2008/11/29 16:40
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ルキノ・ヴィスコンティの映画で有名な『山猫』は、ランペドゥーサの原作もイタリアでは非常に人気のある小説です。
しかし、日本ではずっと長い間、映画は公開できず、小説もフランス語からの古い重訳しかないという不遇の時期が続いていました。
それが数年前、映画についてはイタリア語音声で修復されて、完全版と称して公開され、さらにはDVDも発売され、ようやく今の時代に蘇ったという感がありました。
映画ファンなら絶対に見ておくべき、映画史の金字塔です。
後は小説の方も、新しい翻訳が出ないかと待ち望んでいたところ、岩波文庫からイタリア語原典から訳したものが出版されています。
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実は小説の方では、映画よりもずっと長い時間の物語が描かれていて、より複雑で入り組んだ構成になっており、ヴィスコンティの映画はそのうちのごく一瞬でしかない舞踏会のシーンを肥大化させることによって、反対に『山猫』の世界を描ききるという、逆説的な手法を用いています。
ランペドゥーサもヴィスコンティも、そして『山猫』の主要人物もみな同じ没落貴族同士にして、初めてなせる力業であったのかもしれません。
したがって、映画『山猫』を愛する者は小説『山猫』を読むべきなのです。
映画の話ばかりになってしまいましたが、今回の岩波文庫版については、訳文の文体に関して、訳者自ら敢えて平易すぎるものは避けたと言っているくらいですが、それでも十分に読みやすいものです。
これでようやく、映画よりもさらに奥深いランペドゥーサの世界が誰にでも読めるようになったというわけです。
ちなみに、訳者によると、ランペドゥーサのイタリア語はかなり難解なものだそうです。いつか原典に挑戦してみようと密かに考えていたのですが、、、
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