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zoom RSS 日本語で読めるミラビリア

<<   作成日時 : 2008/11/28 01:46   >>

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西洋中世の民衆史を知るためには、教訓的な逸話集と並んで欠かすことのできない、驚異譚集『皇帝の閑暇』が講談社学術文庫に収録されています。
実はこの本の刊行はそれ自体が驚異的なことなのです。などといっても、ほとんどの人の興味は惹かないと思いますが、まあ、どれだけ凄いことなのか、少し説明しましょう。


皇帝の閑暇
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西洋中世奇譚集成講談社学術文庫 著者:ゲルウァシウス(ティルベリの)/池上俊一出版社:講談社サイズ:


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この『皇帝の閑暇』という書物は中世の「民俗学者」とも言えるティルベリのゲルウァシウスが、旅先などで見聞した不思議な物語をまとめ上げたものです。

こういう驚異譚集のことをミラビリア mirabilia と言い、これは「驚くべき」という意味のラテン語 mirabilis の中性複数形です。まあ、「驚くべきものごと」くらいに考えておいてください。

それが何故に歴史研究にとって重要なのかというと、公的な歴史には記録されることのない、当時の民衆の心性の痕跡がそこに見いだせるからです。
写本の挿絵や教会などの図像でも、こういうミラビリアが、直接の原典とまでは言えないにしても、その解釈のヒントになることが多々あります。

というわけで、中世史家は当然ですが、西洋中世の文学研究者や美術愛好家も必読の書というわけです。
このように書いてみると、この文庫が以下にわずかな人だけを対象としたものかと言うことが分かります。この文庫のなにが驚異的かというと、そんなマイナーなものが文庫になってしまったことです。
さすがは学術文庫ですね。

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